MAGAZINEプチさんマガ

地域と一緒になって
「子育て」という奇跡を楽しみたい!

2021.07.28

「東予子どもすまいる」、通称”とこす”による「親子で楽しむ地産地消体験」をテーマにしたチャレンジプログラム「親子でスマイルいきいき体験」は、昨年、コロナの影響を受け実施が叶わず。

しかし、チャレンジプログラムでの経験を生かした新たなイベント企画が、今年また一つ誕生しています。

それが、今回取材させていただいた「子育て応援フェスタ みらくる !!!」。

今後の定期開催に向けて、トライアル・イベントが行われるとのことで、早速取材に伺ってきました。

親子づれ大歓迎のハンドメイド雑貨マルシェ

「みらくる!!!」のトライアルが行われていたのは、西条市にあるフジグラン西条。駐車場エリアにある建屋を会場に、フードや子育て相談、ハンドメイド雑貨など8店舗が出店していました。

お店には、一点ものの手作り雑貨や子ども服がずらり。子育て目線で作られた、気分をあげてくれるデザイングッズが並びます。

▲母子手帳、子どもバッグやマスクに使える天然アロマスプレーなど。
日常づかいできる子育てグッズばかりです

イベントのターゲットは、まだ手や目が離せない、小さなお子さんを育てる親子。

走り回っても建屋内なら安心だし、空調も効いているので暑さ対策もバッチリ。買い物の後、ふらっと立ち寄る手軽さも嬉しい。

親子への温かくて細やかな配慮が感じられる会場には、子ども連れのお客さんがちらほらと見え始め、ゆったりほのぼのした空気が流れていました。

▲人気店のスイーツやお弁当の販売もありました。子どものおやつにも

地域全体を巻き込んで子育てを応援する

「みらくる!!!」発起人は、西条市の人気古民家カフェレストラン「Café Pilz」オーナーの松村光雄さん。そして、そんな松村さんと意気投合したハンドメイド作家の近藤結季さんです。

▲近藤結季さんと松村光雄さん。近藤さんはもともと「Cafe Pilz」のお客さんだったのだそう
※撮影用にマスクを外していただいています

「子育て」の中でも、出産前から産後サポートまでも視野に入れた、小さな子どもを育てる親子対象のイベントにしたきっかけについて、近藤さんはこう語ります。

「お父さん、お母さんたちのサポートがしたい、っていう気持ちがずっとありました。西条市って転勤族が多いんですよね。知り合いもない中子育てするって大変。私も、出身は四国中央市なので、最初は知り合いがいなくて孤独だった」

そんな近藤さんも、7歳、6歳、4歳の育ち盛りの三人を育てるお母さん。その傍ら、「きのこのおうち」という屋号で、子供服や雑貨を手作りで制作・販売しています。

▲子ども服はもちろん、「きのこ」モチーフの雑貨もたくさん

「コロナでイベントもほとんどが中止や延期になって、外出も思うようにできない。それでは、子育て世代は息がつまってしまいます。こういう場所があったら、ふらっと遊びに来て、ちょっとでも息抜きしてもらえるんじゃないか。そんな話を、イベント出店で隣り合わせになった松村さんにしたんですよ」

お互いの強みを生かしたコラボですんなり実現

「じゃ、やりましょう」

近藤さんの気持ちを知った松村さんは、すぐに協力を申し出たといいます。

「僕は僕で、地元で活躍している作家やお店をつないで、応援していきたいという気持ちがあって。話を聞いたとき、そういうことならできるな、と」

松村さん自身、埼玉県出身の移住者。Café Pilz の経営と並行して、地産地消型「ふるさとマルシェ」なども手がける地域サポートコーディネーターとして活躍し、チャレンジプログラムでは「とこす」立ち上げにも関わっています。

多岐にわたる経験から、行政や地元企業とのつながりがすでにあったことも決め手に。

「自分を受け入れてくれた地域に恩返ししたいという気持ちもあります。行政や企業ともっと連携して、地域全体を巻き込みながら活性化させていきたい。このイベントが、地域にもこんな作家たちがいるんだとか、こんな場所があるんだっていうのを知ってもらえる、情報発信の場になればと思ってます」

▲子育て相談できるブースも。子どもをテント内で遊ばせながら安心して相談できる

実は、フジグラン西条さんとのコラボも、松村さんがそれまでに培ってきた信頼関係があってこそ。

もともと、地域を応援したいという企業精神をお持ちのフジグラン西条の担当さんも、松村さんから「みらくる !!!」の企画を聞き、二つ返事で会場協力を承諾してくれたのだそうです。

▲フジグラン西条さん。地域事業も積極的に応援してくれている

子育ては奇跡! もっと楽しもう!

松村さんには、イベントを開催していくための行政や企業とのつながり。近藤さんには、自身の子育て経験から、ママ友、作家同志のつながり。
お互いの強みを生かして、自然な形で生まれたのが「みらくる!!!」だったというわけです。

コロナが落ち着かず、まだまだ先の見通しが立たない日々。

お話を伺いながら、お二人の柔和で優しい笑顔の奥に、”コロナなんかで立ち止まっていられない”という強い決意が感じられます。

「イベントで生計を立てていた作家たちも多いですしね。そういう人たちをつないで、応援できる場所にもなれば」

「なんてったって、私たちも生活がかかってますから(笑)」

屈託なく笑うお二人。こんな状況だからこそ、できることを積み重ねていく姿に、逆に前向きな力をもらうのはきっと、私だけではないはず。

最後に、このイベント名前の由来について、近藤さんがこんなふうに話してくれました。

「実は……とある芸能人の方が流産されたという報道を見たんです。個人的にとても応援していた方だったのでものすごくショックで。でもそのとき、”出産て奇跡なんだ、子育てができるって当たり前のことじゃない”って強烈に思って。その気持ちを込めて名付けました。もっと子育て世代

がこの奇跡に気づいて、楽しんでもらえたら嬉しいですね」

子育てにまつわる温かい人、もの、ことが集まる「みらくる!!!」は、今後もこの場所で、月1回開催予定。優しさが充満するこの場所に、皆さんも買い物がてらぜひ足をお運びください。

▲おまけ。「きのこのおうち」さんで、ちょうど取材の前日出産した友人へのプレゼントに、このスタイをゲット。
まだ体調が安定しないという赤ちゃんに、「みらくる !!!」の優しさが循環していきますように。

(文・写真:高田ともみ)

【今回の取材先】
「子育て応援フェスタ みらくる!!!  Vol.1」
日時:7月7日(水)11:00-16:00
場所:フジグラン西条 南側建物内(コインランドリーがある建物の空きスペース)
内容:マルシェ、ワークショップなどで子育てしている人たちを応援! 今後は月1で定期開催予定
主催:きのこのあとりえ/とこす(みなのわ.com)/Café Pilz 

<今後の開催予定日>
8/4, 9/15, 10/20, 11/24, 12/8
※状況に応じて中止や延期する場合があります。詳しくはHPなどをご確認ください。

Café Pilz  https://www.facebook.com/cafepilz
きのこのおうち  https://www.instagram.com/kinokonoouchi.k/
お問い合わせ:とこす(CafePilz)松村光雄 TEL 080-5669-2191