MAGAZINEプチさんマガ
愛媛県内のお茶どころ、四国中央市の4つの製茶園がタッグを組んだ!
新しいブランドのブレンド茶がいよいよ始動!
みんなでお茶業界を盛り上げるために、「うま茶振興協議会」が設立!
こんにちは、プチさんマガ編集部・チーム愛大の後藤あゆみです。
寒い日が続きますが、こんな日は温かいお茶が飲みたくなりますね。
お茶といえば、愛媛県内では四国中央市が有名です。
実は、その四国中央市で昨年の2月に、同市内の脇製茶場(新宮)・大西茶園(新宮)・JAうま新宮・JAうま富郷の4つの製茶園と、生産者、行政などがお茶業界を盛り上げるために「うま茶振興協議会」を設立させたことをご存じですか?
今年の2月で「うま茶振興協議会」が設立してちょうど1年!
今回のプチさんマガでは、会長を務める脇純樹さん((有)脇製茶場・専務)を追跡取材させていただいた様子をお伝えします。
まずは、2021年9月22日!
高島屋で行われた新宮茶フェア(9月22日〜28日)に参加していた脇さんを直撃!初日のイベント終了時にインタビューさせていただきました。
このときのインタビューは、同じくチーム愛大の中川菜々子(なーこ)先輩が同席。
なーこ先輩は、2019年に開催されたえひめさんさん物語のチャレンジプログラム「お茶万博〜蔵出しお茶祭り〜」(第1回霧の森「秋の大収穫祭」と同時開催)を取材しています。
なーこ先輩は2年前のイベント会場で行われたお茶の銘柄を当てる「茶かぶき」にも参加し、なんと優勝! 愛媛新聞にもその様子が掲載されたそうです。
そんな、なーこ先輩と一緒に脇さんにお話を伺いました。
みんなで協力するから完成するブレンド茶
「うま茶振興協議会」は、2021年2月15日に設立。新宮・富郷地域は、県内最大の生産量を誇るお茶の産地ですが、後継者不足に加え、新型コロナウイルスの影響を受け、販売量が減少していました。「そうした状況をどうにか立て直したい!」という想いから設立されたのが、この「うま茶振興協議会」なのだそうです。
そして、「うま茶振興協議会」の発足に合わせて、新宮・富郷といった地域や団体の垣根を越えたブレンド茶を開発。そのブレンドを行なったのが脇さんなのです。
「今回、このブレンド茶の配合や仕上げを担当させていただきました。同じ地域で作っていたとしても、畑の世話から収穫時期、製茶の具合ででき上がったお茶って全く違うんです。これを、『脇の癖』や『大西の癖』って言ったりするんですよ。お茶を作る工程は、蒸してもむっていうシンプルなものですが、それぞれの製法に癖があって味に違いがあるんです」とのこと。
さらに、「ブレンドの仕方としては、各製茶場で同じくらいの価格帯のお茶を用意し、その中で分量や比率を考えていきました。お茶もコーヒーと同じで焙煎の工程があるのですが、その仕上げの火入れのタイミングも微妙に変えました。例えば、大西のお茶は味がしっかりしているから味の骨格に据えて、富郷地区のお茶は香りが力強いので強めに焙煎をかけて香りの骨格にするなど、特長を生かしてブレンドしたんですよ」と脇さん。
同じ地域でお茶を栽培し、工程もシンプルなのに、そこまで味に違いがあるとは驚きました!
さらに驚いたのは、脇さんがその違いを生かし繊細な火加減で焙煎し、ブレンドしていることです。
2021年5月27日に行われた第1弾の新茶発表会やその後の即売会でも、お客様から「バランスのとれた芳醇(ほうじゅん)な味わい」と脇さんの狙い通りのコメントをいただけたそうです!
若い人にもっと飲んでほしい
今回のブランドのターゲットは、若い女性のようです。
「お茶を普段から買って飲む人は比較的高齢で、60歳以上の方が多いんです。今回は次の世代のお客さん、特に30〜40代の女性に飲んでもらいたいと思っています。そこで、パッケージなどにもこだわって女性客に訴求していく予定です」と脇さん。
若い女性にPRできるようにインスタグラムのアカウントも新たに作り、発信にも力を入れていくとのこと。そして、その発信に一役買っているのが、地域おこし協力隊の小池悟嗣(さとし)さんです。小池さんは協力隊になる前は東京でデジタルコンサルティングのお仕事に携わっていたため、SNSなどを使った情報発信が得意なんだとか。
新たにアカウントを作った、インスタグラム「@shingu_cha」も要チェックです。
小池さんの活動は、四国まんなか生活(https://shikokuchuoiju.jp/cooperate/)で発信されています。
強力な仲間も加わり、ますます盛り上がりを見せている「うま茶振興協議会」ですが、2022年の春ごろ、いよいよ「ブランド名」と「新商品」が発表されます!
「『みんなでお茶のブランドを作りたいね』ってやってきたのがこの1年でした。そして、それぞれのお茶の特長を生かしたブレンド茶を作れないかと試行錯誤し、ようやく一つの形になりました。パッケージもすごくいい感じで完成しています。商品に関しては、2021年の新茶発表会のときに飲んでいただいたお茶よりも、それぞれの良さを引き出したお茶ができ上がりました。1年かけて試行錯誤したからこそ完成したお茶です。みなさんにお届けできる日が楽しみでしょうがないです」と脇さん。
新ブランドの情報は、四国中央市の市報「広報 四国中央」でリリース予定とのこと!
まだ、春ごろとしかお伝えできないとのことなので、気になる方は「広報 四国中央」にアンテナを張っていてくださいね。
実は取材後、脇さんから愛大生で構成されているチーム愛大へ、リクエストをいただきました。パッケージデザインへのアドバイス、完成前のお茶のテイスティングと感想、お茶摘みやお城下マルシェなどでの販売のお手伝いです。商品開発に関わるのは貴重な機会なので、お力になれるよう一生懸命取り組ませていただいています。
取材を通して商品開発の苦労話をお聞きし、ただ摘み取った茶葉をお茶にするだけではなく、新たに商品を生み出す脇さんの姿勢に感動しました。さらに、学生の私たちの意見も取り入れ、若い方にもお茶に親しんでほしいという熱い想いを知ることができました。
今後は、脇さんに教えていただいたお茶の奥深さを考えながら、お茶の新たな可能性を模索していきたいと思います。
【今回の取材先】
(有)脇製茶場
住所:〒799-0301 愛媛県四国中央市新宮町馬立4630
電話:0120-252-655(フリーダイヤル) 0896-72-2525