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日暮別邸記念館

2026.02.14

新居浜市は日本を代表する企業「住友」グループの企業城下町として知られています。市内には、今でも多くの産業遺産があります。その中で、今回ご紹介するのは、明治時代の洋館「日暮別邸記念館」です。🏠

写真提供:日暮別邸記念館

💠住友の歴史と日暮別邸記念館について

「日暮別邸記念館」は、かつて四阪島に建てられていた住友家の別邸「日暮別邸」を新居浜市内に移築し、その歴史とともに四阪島の重要性を広く伝えるために作られました。

① 四阪島と住友の歴史🏝🏭

明治時代、別子銅山では大規模な銅鉱石の採掘が行われていましたが、新居浜平野部に建設された製錬所から排出される亜硫酸ガスが周辺の農作物に深刻な被害をもたらしていました。この環境問題を解決するため、製錬所を新居浜から約20km沖合の四阪島へ移転させることにしました。

四阪島製錬所が本格操業を開始した翌年、明治39年(1906年)に、住友家第15代当主・友純(ともいと)の指示で、製錬所を見渡せる場所に「日暮別邸」が建設されました。これは、当主の煙害克服への強い意志の表れとも言われています。

② 煙害対策とその成果🏭

その後も関係者は煙害問題の根本的な解決に取り組み続け、ついに昭和14年(1939年)には煙害が完全に解消されました。問題の本質的解決を追求し続けた先人たちの取り組みは住友の事業精神そのものということができます。

③ 日暮別邸記念館の役割🙂

今日でもこの精神は住友グループ各社に受け継がれており、四阪島は住友の歴史を語るうえで欠かせない場所です。「日暮別邸」は、新居浜市内に移築・復元され、住友の煙害克服と四阪島の歴史を多くの人に伝える「日暮別邸記念館」として公開されています。

🔍見どころ👀

ここからは日暮別邸記念館に訪れたら、ぜひ見てほしいポイントをご紹介します!

○外観

写真提供:日暮別邸記念館

地階部分の外壁(黒い部分)は、四阪島で使われていた「鍰煉瓦(からみ・レンガ)」でできています。「鍰煉瓦(からみ・レンガ)」とは、鉱石を製錬する際に出る副産物(鍰・からみ)を固めて作られており、当時から資源の有効活用が行われていたことが分かります。🧱

○館内1階

館内に入ると、まず応接室が出迎えてくれます。応接室には暖炉が2つあります。1つは大島石で作られた暖炉となっており、もう1つは、ベンチを備えたイングルヌック(暖炉のある心地よい空間)と呼ばれる様式の空間になっています。🪑

また、当時の床板、歪のあるガラス、建具、丁番、そこに使われているマイナスネジなどが復元されていて、明治の洋館の雰囲気をあじわうことができます。⌛

○館内2階・館外

写真提供:日暮別邸記念館

  館内の2階には、住友と四阪島の歴史などを紹介した展示室になっています。住友創業の歴史、煙害克服の歴史、当時の四阪島での生活の様子などについて学ぶことができます。

  建物の外には、展望台があります。展望台の丸く囲んだモニュメントは、四阪島にあった大煙突の底部内径(9.7m)を鍰煉瓦で模したものです。🏭

住  所:愛媛県新居浜市王子町1-11
開館時間:午前9時00分から午後4時30分まで
休館日 :月曜日・国民の祝日(祝日が日曜日の場合は開館)
     地方祭  10月17日・18日
     年末年始 12月29日から1月3日
入館料 :無料
アクセス:JR新居浜駅から車で約15分、松山自動車新居浜インターから約20
駐車場 :あり(新居浜市前田郵便局前)
※駐車場から約300mの遊歩道を上がると日暮別邸記念館があります。徒歩での登坂・階段の昇降が難しい場合は別のアクセスルート有り(要問合せ)。

(本記事に掲載している写真は、日暮別邸記念館様よりご提供いただきました。)