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にいはま一箱古本市2022~人と本との出会い~
新居浜駅前人の広場にて11月に開催された「にいはま一箱古本市2022」。
2019年から始まったこのイベントですが、昨年はコロナ禍で実施できず、二年ぶりの開催となりました。
にいはま一箱古本市とは?
店主さんが段ボール箱ひとつ分の古本と、本に関連した雑貨を販売するイベントのこと。
会場では各店主さんのブースが並ぶ、フリーマーケット形式です。
新居浜市での開催のきっかけは、2018年にコワーキングスペース内で誕生した『文芸コミュニティ』でした。
コミュニティでは毎月、本好きのメンバーが集まって読書会を行っていたのですが、本を通じた交流をもっと広めたいという話になり。
メンバーの一人が他県で行われている一箱古本市を、新居浜でもやりたいと言い始めたことから、プロジェクトが始まったのです。
参加者が持ってきた「旅させたい本」と、他の参加者が持ってきた本とを交換します。
各本には、参加者自ら記した「本のお勧めポイント」や「本への想い」が書かれたカードが挟まれているのが特徴。
一箱古本市は個人と個人のやりとりであるからこそ、本を通じた豊かな交流や、さまざまな発見があるのが魅力です。
2022年の開催状況について
二年ぶりの開催となった今回は、前回より出店数は減ったものの、出店者と来場者との交流がより深くなったのが印象的でした。
160名ほどの来場者は、家族連れや小学生、若い方からお年を召した方までさまざまな方が訪れていたようです。
出店者の一人からは、
「来場された(自分より遥かに若い)方と本について語らうことができ、普段はなかなかできない世代を超えた交流が、本を通じてできたのがよかったです」
とのこと。
前回、前々回の開催時に来られていた方の再訪もあったようで、イベントを通した人と人とのつながりが、続いていることを感じさせてくれました。
今回新しく実施された企画としては、
・『青空図書館』と呼ばれる、広場で自由に本を読めるブースが用意されていました。
・色とりどりの風船に愛媛県に関連する人の文章や俳句、メッセージなどの言葉が浮かべられていました。
その他ご当地キャラクターのブースなどもあり、新居浜ならではのイベントになっていたのではと思います。
これからしたいこと
一箱古本市の今後について、実行委員会代表の柳川さんにお話を聞きました。
「出店のハードルがまだまだ高い印象なので、気軽に出店してもらうための後押しが必要かなと考えています」
そのためには今後も定期的に開催し、知ってもらう必要があるとのこと。
「できれば年2回開催にして、文化にしていきたいですね」
その他にも、絵本の読み聞かせや紙芝居など、イベント中に本や紙、文章と接する機会を増やす取り組みをやっていきたいそうです。
知らなかった本に出会えたり、新しい魅力に気づいたり。
本をよく読む人も、そうでない人も、
訪れてみることで、新たな発見が生まれる『にいはま一箱古本市』。
今後の成長と発展が楽しみです。
(取材・撮影/箱田千尋・にいはま一箱古本市実行委員会)
【取材先】
にいはま一箱古本市実行委員会
(新居浜びず)
TEL:0897-66-9699
mail:info@niihama.biz