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新居浜市を多文化共生ができる地域に~「新居浜市国際交流協会」

2022.12.16

新居浜市役所のチラシ置き場に面白そうな「〇〇(国の名前)の料理(りょうり)を作(つく)りませんか?」というイベントのチラシが置いてあることがありました。
主催は「新居浜市国際交流協会」
HPを見てみると・・・

新居浜市国際交流協会では、
地域の皆さんと手を取り、話し合い、
多文化共生のまちづくりに取り組んでいます。

と書いてあります。
どんなことをしている団体なんだろうと思い、取材に行ってきました。
取材に行ってみると、新居浜の地も世界につながっているんだなということを改めて実感することができました。

新居浜市に在住している外国人について

取材をさせていただいたのは、新居浜市国際交流協会事務局長の土井美智子さん。

▲市内の学校に、多文化共生のまちづくりについての講義を行うこともある。

新居浜市には現在、約1300人の外国人の方が在住されているそうです。
技能実習生や特定技能実習生の方が多く、べトナム、中国、韓国、インドネシア、ネパールなどの様々な地域から来られているとのこと。
沢山の外国人の方に支えられているのだなと感じました。
しかし、地方公共団体の書類は、多言語対応しているわけではありません。
土地勘のない外国人の方々は、風習やルールがわからない中、学校や学校行事の準備、市役所の手続きを行わなくてはならず、トラブルが起きやすいとのこと。
また、仕事自体も日本語ができないことで、リスクが上がることになります。
新居浜市国際交流協会は、新居浜市の外郭団体として、外国人の方が新居浜で生活する人として安心して生きていけるようにサポートする役割を担っているそうです。

▲やさしい日本語を外国人に教える土井さん。

「やさしい日本語」を知っていますか?

1995年1月の阪神・淡路大震災で、日本人だけでなく日本にいた多くの外国人も被害を受けました。
被災した外国人の中には、日本語も英語も十分に理解できず、混乱した状況の中、必要な情報を受け取ることができない人が沢山いました。
「やさしい日本語」とは、普通の日本語よりも簡単で、外国人にもわかりやすい日本語のことです。
日本中が多言語対応の世の中になれば良いのでしょうが、現実的には多言語対応は難しいのが現状です。

▲生徒さんたちは、仕事が終わってから「新居浜市国際交流協会」に集まって来る。

そこで、大きな役割を果たしているのが、「やさしい日本語」です。
やさしい日本語を使うことで、日本に住む外国人にもしっかりと地方公共団体が発信する情報が届くようになるのだそうです。

地域の人に多文化共生を感じてもらう。

新居浜市国際交流協会では、いろんな国の料理や遊びなどを学ぶイベントも、定期的に行っています。
多文化を知ることは、仲良くなることにつながる。
教える側も学ぶ側もお互いに楽しくおしゃべりできるようになれればと、継続しておられるそうです。
違うことが当たり前、違うことを受け入れながら助け合いながら暮らせる町にしていきたいとお話を聞きながら思いました。

(取材・写真/富永雅美)

お問い合わせ
新居浜市国際交流協会
新居浜市市民文化センター別館1階(新居浜市繁本町8番65号)
開館日時:月曜日から金曜日まで 10時00分~17時30分
※お休みは、土曜日、日曜日、祝日、盆、地方祭、年末年始
電話:0897-65-1579
Fax:0897-65-3157
事業内容:国際化に関する情報収集、情報発信、外国人の方々の生活支援
日本語学習支援、ボランティア日本語教師養成、地域の国際化のための啓発事業
国際交流、異文化理解の促進、各種相談窓口 など
新居浜市国際交流協会 (city.niihama.ehime.jp)