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『水のまち西条 禎瑞・氷見探訪ツアー』に参加しました!

2022.11.25

「自然と歴史から学ぶ」をテーマに西条市を周遊するツアーに参加しました。

2022年10月26日に開催された第2回は西条市の「禎瑞(ていずい)」「氷見(ひみ)」エリアを中心にウォーキング中心のツアーでした。

主な行程は

・気球に挑戦

・利き水する

・干潟を見ながら歩く

・うなぎを食べる

・古民家で学ぶ

と盛りだくさんの一日です。

▲禎瑞・氷見エリアをたっぷりと周遊しました

気球チャレンジ

朝8時にJR西条駅前にある観光協会前に集合し、満員の観光バスに15分ほど揺られると、禎瑞上組遊園地へ到着しました。

▲草むらの上に寝かされるみきゃん型のバルーンはチェコ製の特注品

気球に乗るアクティビティは大きく2種類あり、ひとつはバーナーを操り上空で移動するフリーフライトといわれるタイプ、そしてもう一つは今回予定している気球の四箇所をロープと重り(アンカー)で繋ぎ、その場で上昇する係留飛行タイプ。

自動車4台と気球をロープで繋ぎ、上空約20メートルまで上昇し景色を楽しむことができます。

10分ほどガスバーナーでバルーン内の空気を温め続けると、少しずつみきゃんの形をしたバルーンがふくらんでいきました。

▲1回の催行で使用するプロパンガスの量は一般家庭で使うガスの1ヶ月分に匹敵するそう

気球が飛びやすい時間帯は夜明け前と夕暮れ

気球はわずかな風で催行不可能となってしまう、とても繊細なアクティビティです。

太陽が地面を温めることで上昇気流が発生するため、日中の気球体験はとてもハードルが高いそうです。普段催行されている久万高原町でも太陽が出る前の早朝や夕暮れなどになるべく開催することで飛ぶ確率を上げているようですが、それでも決していつでも飛べるものではありません。期待を持ち過ぎず「飛べたらラッキー」くらいの心持ちで参加するほうが望ましいとのこと。

昨年もここと同じ場所で気球チャレンジをしましたが、その時も風が強く、バルーンを膨らませることもできなかったそうです。

今回は前髪が揺れないくらいのわずかなそよ風でしたが、規定されている風速をオーバーしていたため上昇は断念し、膨らんだ状態で記念撮影のみを行いました。

▲360度どこから見ても「みきゃん」なクオリティの高いバルーン

操縦士の紹介

気球を飛ばすにはライセンスが必要です。四国でライセンスを持っているのはたったの2名でその2人が所属するのは久万スキーランドを運営する久万高原開発さんのみ。操縦士のひとりは四国中央市土居町出身で、もう1人の操縦士も関東から愛媛県へ移住されました。

嘉母神社で利き水する

禎瑞上組遊園地を後にして、バスは次の目的地である嘉母(かも)神社に移動します。

嘉母神社は五穀豊穣の神のほか、禎瑞新田開拓の祖である竹内立左衛門(たけのうちりゅうざえもん)もまつられている天明2年(1782年)にはじまった神社です。

境内にある手水舎から湧き出る水は平成8年に全国名水百選として「一番おいしい水」として日本一になった経験があり、地元の人はもちろん、うちぬきの水を汲みに参拝する方もいらっしゃるそうです。

▲柄杓(ひしゃく)で不純物がない透明な水を紙コップに入れて飲んでみました。

常温よりわずかに低い水温で飲みやすく、丸い印象で、スゥーっと体に染み込みました。

空のペットボトルで汲んでいる参加者の姿も多くみられました。私ももってこればよかったです……。

禎瑞エリアの散策

禎瑞は江戸時代に行われた大規模な干拓工事によってつくられた土地です。加茂川と中山川の間にある、遠浅の海であるこの干潟に目をつけた伊予西条藩6代藩主の松平頼謙(まつだいら よりかた)が私金を使って構築しました。

西条観光協会の方よりかつて禎瑞を襲った災害などの話を聞きながら、川沿いを歩きます。

干潟について紹介

散策に訪れた時間帯が満潮時刻に近く、瀬戸内海と加茂川がつながっており、海と川の境界線が分からないほどに水が豊かな印象を受けました。

▲干潮の時は写真の鉄塔まで干潟が続くそう。

周辺の干潟では海苔の養殖が盛んでしたが、現在は3軒のみになっています。

西条自然学校の野口さんも途中で合流し、この土地に生息する生物や植物についてレクチャーを受けつつ禎瑞の自然を体感しながら散策を続けました。

車や騒音もほとんど無く、波の音と鳥のさえずりを聞きながら海岸に沿って歩き続けます。

周囲に海鳥がとてもいましたが、オオバン・トンビ・マガン……と種類が多すぎて素人の私には判別がつかなかったのですが、望遠鏡を鳥にセットしながら野口さんが都度参加者の皆さんに鳥の名前や特徴を伝えられていました。バードウォッチングにオススメしたい場所です。

▲石鎚山系の稜線がくっきりと見えるほど散歩日和の天候でした
▲南蛮樋(なんばんひ)は当時、1日2回、シャッターのような板を開け閉めされていましたが、その作業ができる人は松平家に関連する人に限られていました

各所に史跡や石碑が残されており、禎瑞は歴史の中で度重なる自然災害を乗り越え続けたまちである様子が伺えます。

散策を続けていると、遠くに車で松山へ向かう際に使っている橋が見えました。車の速度では通り過ぎてしまっていた、まちの魅力や歩く速度だから見つけられる、まちの良さを知れてよかったです。

御所苑でうなぎをいただく

昼ごはんは西条のうちぬきで育ったウナギを御所苑でいただきました。程よく身が締まったウナギで体力もすっかり回復。参加者さんがにこやかにお話されている姿が印象的でした。

また、御所苑の店主である宮竹様のご先祖様は禎瑞の干拓事業の初年度に移り住んできたそうです。

住吉屋を訪れる

昼食を済ませ、再びバスに乗った後は江戸時代より続く古民家、住吉屋に移動します。

国道11号線から少し山側へ入ると少し道幅が狭くなり、住宅地を進むと氷見エリアに到着しました。古民家研究会『住吉屋を守る会』および、地域に住まれている住民の皆様のボランティア活動によって家屋や残された文化を大切に維持されています。

森家「住吉屋」は二千石の米を扱う大きな庄屋でした。そもそもこの氷見というエリアは石鎚山へ向かう登山道や四国遍路道が交わる場所として、古くから山の物資や街の物資が行き来する交易のまちとして栄えましたが、JRの開通とともに現在の落ち着いた町並みに移り変わって行きました。

その昔、西条藩や小松藩主が訪れた際に使われた御成門(おなりもん)や中庭、もしもここに住んでいたとしても間取りがちっとも覚えられないほど広い邸宅でした。

中庭にある水琴窟(すいきんくつ)と呼ばれる水鉢がありました。柄杓で掬った水が鉢の下の近くに流れ落ちる際に、やや高めの金属が反響するような音が鳴り、涼しげでした。音がなる原理が不思議で、何回も聞きたくなるほど美しい音色でした。

お屋敷をぐるっと拝見したあとは、サプライズでキッチンカーがお出迎え。ららジュースさんが参加者の皆さんへレモネードやドリンクを配られていました。

その後は近藤先生の案内で氷見の街並みを散策します。

帰路へ向かう途中、午前に歩いた干潟をバスでふたたび通ると、波がある部分と干潟部分が車内からでもよくわかりました。訪れる時間帯によって印象の変わる禎瑞の干潟に参加者の皆さんも驚いていました。

▲干潟が浮かび上がってくる不思議な光景

旅を終えての感想

爽やかな秋晴れのもと、約5キロ近い道のりをのんびり歩いて歴史と自然を学べる探訪ツアーでした。翌日以降は全身の筋肉痛に悩まされましたが(笑)、禎瑞や氷見地区を詳しく知らない私にとって、深い学びが得られたツアーは帰ってすぐに「誰かに話したい!」と思う内容でした。

今回のツアーは特に多くの方の協力によって企画されていて、愛媛が好きな皆さんがそれぞれの分野で西条の魅力を伝えている連携感も伝わってきたのも印象的です。

西条観光物産協会では普段から水めぐりの旅やサイクリングの旅といったツアーを開催しています。最少催行人数1名のものもあるので西条の観光スポットを体験したい人は西条駅前にある観光協会に問い合わせて見てください。 (取材・撮影/柳川あこ)

【取材先】

愛媛県西条市 禎瑞・氷見エリア

・禎瑞上組遊園地

 〒793-0061

 愛媛県西条市禎瑞286

・嘉母神社

〒793-0061

 愛媛県西条市禎瑞643

・御所苑

〒793-0045

愛媛県西条市古川255−2

・住吉屋

〒793-0073

愛媛県西条市氷見丙658