ここ新居浜市、四国中央市には地域の魅力を受け継ぐ、守る、伝える、活かす、提供する、さまざまな人々がいます。法皇山脈の魅力を、そして新居浜市、四国中央市の魅力を遠く皆さんのもとへ、やまびこにのせて届けます。
登山道の整備や別子銅山産業遺産の継承に取り組んでいます。
わたしたちの登山ガイドをお願いしました。
別子山公民館
曽我孝広さん
西赤石山に登頂する際にガイドをして頂いた曽我さんは別子山で生まれ育ち、地元の歴史や自然を研究しています。幼い頃から西赤石山など故郷の山々を登っていました。ご自身のホームページでは別子銅山に関する歴史や産業遺産が登山ルートにそって分かりやすく解説されています。登山ルートの地図(PDF)がありますので、ぜひダウンロードさせてもらいましょう。公民館や小中学校のふるさと学習で登山ガイドを務め、別子山の歴史を後世に伝えています。
法皇山脈の登山道の整備に取り組んでいます。
わたしたちの登山ガイドをお願いしました。
篠原 隆さん
豊受山から鋸山へ至る登山でガイドをして頂いた篠原さんは法皇山脈の登山道整備に取り組んでおられます。山頂の景観整備や山名を記した標識の設置、橋の修繕、植生の保護など、訪れる登山客のために環境整備に尽力されています。赤星山に至る通称「タカちゃん新道」と呼ばれる登山道は、篠原さんが整備した道で、貴重な植生を見ることができます。篠原さんが薦める法皇山脈の花は4月中旬に咲くカタクリで、豊受山から鋸山の登山道に群生しています。
別子銅山・近代化産業遺産の
ガイドブック制作に取り組んでいます。
愛媛県立新居浜南高等学校
ユネスコ部のみなさん
ユネスコ部では、別子銅山に関わる方々への聞き取り調査や、現地調査、資料収集など、別子銅山を主とした新居浜市の歴史、生活文化を精力的に記録・収集しています。長年積み重ねた活動の成果を、新居浜市内外の人々に向けて発信するために、別子銅山の産業遺産を紹介するガイドブックの制作や別子銅山の近代化産業遺産を巡りながら学ぶ「あかがねの道スタディーツアー」の企画に取り組みました。別子銅山の歴史文化を未来へと受け継ぐ、若き後継者です。
愛媛県立新居浜南高等学校WEBサイト
四国中央市川之江で地域を
バトンで盛り上げています。
愛媛県立川之江高等学校
バトン部のみなさん
バトン部は、2016年の第40回全国高等学校総合文化祭で、マーチングバンド部門の講評者特別賞を受賞するなど、全国有数の強豪チームです。8月に行われる全国高等学校総合文化祭に出場することを目標に活動しています。モットーは「いつも笑顔でパフォーマンスする」こと、向山公園桜まつり等地域のイベントでパフォーマンスを行い、川之江の人々に元気と笑顔を届けています。ここ歴史ある川之江の魅力は地域の人びとのあたたかい絆、地元を元気づける四国中央市の明るい応援団です。
愛媛県立川之江高等学校WEBサイト
外壁の銅板がまちの歴史を象徴する、
新居浜市の文化・芸術の発信地です。
あかがねミュージアム
菅 春二さん
あかがねミュージアムの菅さんは、すべての人が自由に美術を楽しむことができる、地域内外の人にひらかれた新しい美術館を目指しています。市制80周年を記念した企画展では、市内の小中学生を招き、名画の鑑賞を行いました。あかがねミュージアムの特徴は、設立時に公募で集まった一般市民の方々がここをどのような場所にするのか、自ら議論してきたことです。小さな子供から大人まで、新居浜市に縁あるすべての人々が集える美術館として市民が自慢できる施設にしたいと考えています。
新居浜市総合文化施設・美術館 あかがねミュージアムWEBサイトGoogle Map
オフィスビルをリノベーションした創作地区で
素敵なカフェを経営しています。
創作地区 cafe Zecca
田中裕忠さん
「創作地区」は、正起ガス(株)の旧本社ビル等の建物があった敷地内を全面的にリノベーションしてつくられたおしゃれな複合商業施設で、cafe Zeccaは創作地区の1階にあります。野菜ソムリエの資格を持つ田中さんは、他の店にはない珍しい野菜を取り入れるなど、野菜選びにこだわりがあります。「お任せ6種のプレートランチ」は、一つひとつの料理が丁寧に作られ、毎日違った料理が楽しめます。
創作地区 cafe ZeccaWEBサイトGoogle Map
貴重な岩石を通して
赤石山系の魅力を伝えます。
暁雨館 館長
高橋英吉さん
暁雨館は、土居の歴史や地域に縁ある偉人、赤石山系の岩石などを紹介しています。赤石山系は多くの種類の鉱物・岩石がとれることで有名ですが、地元の人にはあまり知られていませんでした。暁雨館を開設する際に、故郷の山々の知識を深めてもらうために石の展示をすることになったそうです。また高橋さんは幼い頃から石が好きで、愛石会にも所属しています。石の楽しみ方を知ることをきっかけに、赤石山系の石の魅力をさらに多くの人に発信していくことを目標としています。
川之江城下で3代続く洋菓子店。
季節折々のケーキは地域の魅力のひとつです。
ゴトウ洋菓子店
後藤大輔さん
川之江の城下町に佇む老舗、ゴトウ洋菓子店で3代目のパティシエを勤めるのは後藤大輔さん。創業時は赤飯などを製造していましたが、次第に洋菓子を作るようになり、川之江の子供たちはゴトウ洋菓子店の誕生日ケーキやクリスマスケーキが楽しみになりました。幼い頃、お父様から菓子作りを学んだことがこの道を選ぶきっかけになったそうです。「昔ながらを大切に」とおっしゃる通り、「午後のチーズ」など、ゴトウ洋菓子店の菓子は地域の人々に長年愛され続けています。
有限会社ゴトウ洋菓子店WEBサイトGoogle Map
大クスノキが残る三皇神社の鎮守の杜、
棹の森を保存するために活動しています。
棹の森保存会 会長
石川 進さん
棹の森は四国中央市妻鳥(めんどり)の三皇神社の鎮守の杜です。「棹の森保存会」は、棹の森の保存・継承を通して妻鳥のまちづくりを行うために設立されました。棹のように細長い鎮守の杜でしたが、周辺に住宅が増え、杜はその一部を残すのみとなりました。保存に向けて、地域住民と専門家が協力し、棹の森の植生調査や意識調査等を行いました。地域の人々の手で、貴重な植生が残るこの土地を千年先まで守っていくために活動を続けています。
ここ即今は人と人とが一期一会
四国中央市で活動する人々が集う場所です。
料亭 即今
長野繁之さん
即今とは禅語で「一期一会」という意味です。長野さんは料理の素材に対しても、またお客様に対しても一期一会の気持ちで接しています。素材にこだわっており、地産地消を意識し、地元の食材を使ったり、高品質の食材や季節の食材を選んだりしています。長野さんは、四国中央市妻鳥の出身で、氏子青年会に所属しています。地元の魅力は何と言っても「祭」、また妻鳥には歴史ある棹の森や東宮山古墳があり、これらは長野さんにとって大切に受け継ぎたい文化です。
有限会社 即今WEBサイトGoogle Map
多喜浜の塩業の歴史を伝える
「アッケシソウ」を復活させました。
多喜浜公民館(多喜浜塩田資料展示室)
岡田守正さん
岡田さんは新居浜市天然記念物のアッケシソウの保存に尽力されています。この植物は適度な塩分と湿度で育ち、主に北海道にみられます。かつて多喜浜の塩を北海道に運んだ船が戻る際、重量調整で積み込まれた現地の砂に付着していた種子が発芽し広がったとされます。廃田後、絶滅の危機に瀕していましたが、岡田さんの試行錯誤の結果、唯一自宅に根付きました。多喜浜塩田の歴史の証として、このアッケシソウを大切に守っています。
多喜浜公民館 多喜浜塩田資料展示室WEBサイトGoogle Map
多喜浜の塩業の歴史を受け継ぎ
地域づくりに取り組んでいます。
多喜浜公民館(多喜浜塩田資料展示室)
真鍋篤正さん
多喜浜で生まれ育った真鍋さんは、多喜浜塩田の歴史や遺跡を題材とした史料集や郷土学習の資料作成、資料展示室の開設などに尽力してきました。江戸時代に開田された多喜浜塩田は、地域の重要な産業を支えてきました。1959(昭和34)年の廃田後は、産業遺産として後世に受け継ぐために、多喜浜公民館を中心に多喜浜塩田資料館建設推進委員会が発足しました。現在は、ここ多喜浜塩田資料展示室やソルティ多喜浜(体験施設)で、小学生に多喜浜塩田の歴史を語り継いでいます。
多喜浜公民館 多喜浜塩田資料展示室WEBサイトGoogle Map
坂本龍馬が歩いた道、
土佐街道の歴史を発信します。
土佐街道を歩こうかい
村上憲市さん
旧新宮村を通る土佐街道は、江戸時代には参勤交代に使われた街道で、坂本龍馬や板垣退助などが歩いた歴史の舞台です。村上さんは土佐街道を歩こうかい(会)や伊予史談会に属し、10年ほど前から土佐街道の調査や記録収集に取り組み、情報を発信しています。土佐街道を通して新宮や川之江の歴史をもっと知ってほしいという思いから、この活動に取り組んでいます。古い地名、旧道・街道、寺社仏閣、伝説伝承、各集落の地誌まで、新宮や川之江の歴史に大変精通していらっしゃいます。
広瀬家の邸宅、庭園から広瀬宰平の歩み
と別子銅山の繁栄が伝わります。
広瀬歴史記念館 館長
久葉裕可さん
広瀬歴史記念館の久葉館長は、広瀬宰平の生い立ちや宰平の周辺の人物、広瀬邸の歴史、広瀬邸の建築様式などに精通しています。国指定重要文化財である広瀬邸は四季折々の散策だけでも十分楽しめますが、久葉館長と広瀬邸を歩くと、広瀬宰平の細部にわたるこだわりや設計を通して、その人柄、価値観、思想・哲学が伝わり、広瀬邸を通した広瀬宰平像が垣間見え、とても感動します。若者との交流も積極的に行っており、ここ歴史記念館や別子銅山の産業遺産群が、地元の小中学校、高校、大学などの学びの場となることを願っています。
広瀬歴史記念館WEBサイトGoogle Map
Cuカフェに地元の魚を届けて
います。瀬戸内の魚を世界に!
ビーコシーフード株式会社
山﨑 浩さん
山﨑さんは新居浜市の漁業を活性化するため、生産者のネットワーク構築と、地魚の水産加工、鮮魚BOX通販事業に取り組んでいます。特に、生産者の顔が見える仕組み作りや小学生向けの食育、地産地消の活動に注力しています。あかがねミュージアムのCuカフェでは舌平目のメンチカツを用いた「あかがねフィッシュカツバーガー」を作っています。鮮魚をおいしく食べてもらうために神経〆などの技術を活用した販売システムを構築し、新居浜の魚を世界中で使ってもらうことが目標です。
せとぴち!WEBサイト
別子銅山の歴史と伝統を
「別子飴」で受け継いでいます。
株式会社別子飴本舗
秦 昇一さん
別子飴とは水飴と練乳で作られた菓子で、別子銅山の開鉱約280年の歴史を讃え、「別子」と言う名を冠しています。その製造では、現在も銅釜を使う製法を守り続けています。また、秦さんは新たな商品開発にも取り組んでいます。愛媛県の特産品のサトイモ「伊予美人」を用いた「ポリポーリ」は廃棄処分されていた親イモを活用するために開発されました。さらに、生クリームを使った「生ようかん」は全国ご当地おやつランキングで準グランプリになりました。
株式会社別子飴本舗WEBサイトGoogle Map
東平に元気で明るい声が響くと
歴史ガイドのはじまりです。
新居浜観光ガイドの会
村上富士さん
「マイントピア別子」の東平ガイドをなさっている村上さんは、とても熱心に郷土の勉強を重ね、新居浜市で生まれ、そこで培った経験を活かしながら彼女にしかできないガイドに取り組んでいます。現地では古写真を見たり、目の前の遺跡から遠くの山々に見える上部鉄道の解説を聞いたりすると当時の様子が活き活きと想像できます。新居浜市を訪れた人と話しながら、別子銅山の産業遺産に感動してもらい、今まで受け継がれてきたものを次の世代に伝えていけるように取り組んでいます。
マイントピア別子WEBサイトGoogle Map
真鍋家の囲炉裏を囲み
切山の歴史に耳を傾けよう。
国指定重要文化財真鍋家住宅16代目当主
真鍋 潤さん
国指定重要文化財真鍋家住宅を管理されている16代当主真鍋潤さんは、真鍋家を大切に守りつつ、切山平家遺跡保存会の一員として、切山に残る平家の歴史・伝説を収集記録し、情報発信しています。切山休憩所には、地元の方々の長年の継承活動が展示され、日々欠かさず清掃される休憩所からも、地元の方々が歴史文化を大切に受け継ぎたいという想いがとても伝わります。真鍋家住宅とともに、切山の歴史を残すため、囲炉裏を囲んでの勉強会や、地域の子供たちが実際に文化財に触れる機会をこれからも設けていきたいそうです。
国指定重要文化財真鍋家住宅WEBサイトGoogle Map
歴史ある新宮の茶生産と
日本茶の文化を受け継いでいます。
脇製茶場
脇斗志也さん
新宮は気候や土質に恵まれ、昔から手もみなどの製茶が盛んでした。「新宮茶」は創始者脇久五郎が村内に普及させ、茶産地としたことから始まりました。脇さんは、新宮で製茶場を営んでおり、こちらの茶葉は霧の森大福の抹茶にも使われています。日本茶インストラクター協会四国支部の会長も務めており、日本茶の文化を復活させるための活動をしています。「パティスリー・ル・ソレイユ」と協働で洋菓子を作る等、様々な商品開発に挑戦しています。
農業生産法人 有限会社 脇製茶場WEBサイトGoogle Map
四国中央市の紙産業の発展と技術革新に
取り組んでいます。
愛媛大学紙産業イノベーションセンター
宮崎 修さん
四国中央市で生まれ育った宮崎さんは、現在、企業・大学・自治体などが連携する産官学連携に取り組み、四国中央市の紙産業の発展に取り組んでいます。製紙産業こそ時代に合わせて柔軟に対応できる産業であり、日本一の紙のまちとして企業や大学の取り組みを「地元に還元できるまちづくり」を目指しています。特に「煙突」が街中に立ち、工場と町が一体化した景色が自慢であり、四国中央市の産業を表していると語ってくれました。
愛媛大学社会連携推進機構 紙産業イノベーションセンターWEBサイト